2018年1月23日火曜日

プレシジョンベース(略してプレベ)と私

大雪の中、メンテナンスに出していたプレシジョンベースを引き取りに江古田まで行ってきました。
なかなか大変でした。
※写真は井の頭公園です。

去年の夏頃にメンテナンスに出して、色々あってやっと帰ってきました。
最初はノイズ除去だけかと思いきやピックアップが断線しており、代わりのピックアップを探して購入して届け、作業が完了したので引き取りに行こうとしたらリペアの方がインフルエンザ発症、その後も僕の引越しと結婚で連絡がバタバタしてしまい、そうこうしているうちに引き取りまで半年以上かかってしまいました。

預けている間にこの白のプレべを持っていきたいセッションも沢山あったけど、グッとこらえて帰りを待っていました。

ちなみにこれは安物のベースなのですが、そもそも4弦プレべというものに対する僕の思いは強く、、、、、、以下長くなりますが、、

僕は高校生の頃に、バンド仲間の先輩に無理言って頼んでローンを組んでもらって1970年製のヴィンテージのフェンダープレシジョンベースを購入しました。
高校生の自分にはとんでもなく高価でしたが、ベースのボディの塗装が激しく剥げて木が剥き出しでとてもカッコよく、一緒に楽器屋に行ってくれた先輩達も「これ超いいぞ!」と進めてくれて、完全に勢いで購入しました。
価値も音の良さも正直良くわかってませんでしたが。
なんたってそれまで初心者用のベースしか弾いてなかったのですから。

勢いで購入したヴィンテージプレベを携えて、あちこちのライブハウスやイベントを駆け抜けました。
未熟者の僕が弾いてもとても良い音が鳴り、おかげさまで各地で好評を得ることが出来、僕を本当に助けてくれました。僕のベーシスト人生の原点の楽器となりました。


しかしその後、20代中頃より調子に乗って欲が出た僕は、そのプレベを弾くのをやめ、、、
フェンダージャズべ、ARIAアップライト、G&L、BOSSA、SG、TUNE、ゴダン、moon、YAMAHA、オベーション、アコースティックベースと、様々なタイプのベースを弾いてきました。
新しいベースに挑戦し、更なる成長・発展をしていきたかったのですが、、、
その都度音作りやプレイに悩み、どのベースもピタリとはまることは無かったように思います。段々と僕のベーシストとしての評価もこの頃から下がっていったように感じます。
自分自身でも感じていましたがかつての爆発力のようなものは無くなりました。
プレべからの発展を図ったものの、答えに行き詰まりながら迷ってしまったのです。

やっぱり自分にとって1番自然に馴染むのは4弦プレべかもしれないという気持ちは常々ありました。しかし後ろに戻るわけにはいかないという意地と、挑戦の気持ちを諦めたくなく新しいベースを探し続けました。

そうこうしているうちに部屋の隅に放置され続けたヴィンテージのプレシジョンベースは楽器そのもののコンディションに限界がきてしまい、僕の経済状況とのダブルパンチで売却されることとなりました。
ヴィンテージ楽器は管理が大変繊細です。今にして思えばあんな貴重なものを大変雑に扱っていました。ペグを緩めることも温度湿度にも気を遣わず、煙草のヤニまみれになったり、埃まみれにしてしまったり。考えられません。そうして久しぶりに弾こうかなーと何度目かのメンテナンスに出しに行ったときについにこれ以上は直りませんと言われてしまったのです。ネックが限界にきてしまったのです。
何もわからぬ若造の過ちです。適切に管理していれば今も弾けたでしょう。
世界に数少なく残された貴重なヴィンテージプレべを僕が1本ダメにしてしまったのです。許されることではありません。

そうして
色々とあったものの、、、ここ数年は以前より音楽活動もガツガツしていませんし、楽しく気持ちよく音楽と向き合い、
Geoff GouldというベースとSTEINBERGERがメインとなり、落ち着きました。
(右がGeoff Gould GGi5)


STEINBERGER synapse XS-15FPA CUSTOM

しかし、プレジションベースのことは忘れらず、再度弾きたいという気持ちは消えることはありませんでした。
今更ヴィンテージや高価なプレべは買えませんので、手頃でかつ愛せる楽しめるプレベを地道に探し続けた果てにこの白いプレべをオークションで手に入れました。
しかし状態はかなり悪かったので、友人の紹介していただいた方へメンテナンスに出していたのです。

さてこの白いプレべ、
今やアコースティックギターのブランドして有名なmorrisが80年代に製造していたハリケーンプレジションベースというものです。名前もルックスもカッコイイ。白いボディとヘッドの形がいいですね。特に高価な木材が使用されているわけでもなく、ネットによると80年代にモリダイラ楽器が海外輸出向けに作っていた安価な楽器ということです。

そして断線してしまったオリジナルのピックアップの代わりに載せたのが、リオグランデの

RIO GRANDE PICKUPS MUY GRANDE FOR P-BASS 
別名ブルース"ダイナマイト"ピックアップ  ※オフィシャルHPより。
やはり名前がカッコイイ!
ノリで決めました。笑


音に関してはまだまだなんとも言えません。スタジオで大きい音も出していませんし、バンドメンバーとも合わせていませんので。
しかし家のアンプで弾いていると沸々と気持ちがアガってきます。
やはりプレべの音は堪らないものがあります!
ネックの握りはどうかなあ ヴィンテージはかなり太かったから。
パッシブも4弦も久しぶりで懐かしい気持ちです。
このベースにはまだまだ直したいところ、いじりたいところが沢山あります。コツコツカスタムしていく予定です。
やっとこさプレシジョンベースへ原点回帰することができそうです。

早くスタジオで大きな音で弾き倒したいです。
「岩崎にはプレベだ」と15年以上僕に言い続けたシンガーソングライターの森さんへ連絡したらとても喜んでもらえました笑

これを機に懐かしのあのバンドも復活あるか!!!????
楽しみが湧き上がってきます。


子育ても楽しみだけど、引き続き音楽も楽しんでいきます!




大雪のあくる日の朝の井の頭公園。幻想的でした。

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